イヤミな揚げ足とり企画 
「8時だョ!全員集合の作り方」 巻末放映リストの間違い点を指摘


この本の巻末には番組16年間の放送リストが載っています。これはかなり嬉しいサービスだと思いました。
しかし! この放映リストはかなり間違いが多いことが判明した

・・・いや、だからと言って、別に出版社に文句言うつもりはない。こんな事は普通絶対にわからないことだし、知らなければそれで良かったんだろう。しかし当時の新聞を片っ端から調べまくって自力でリストを作っていた私には、この間違いは我慢できなくなった。
1つや2つならともかく、ちょっと多すぎるのである。

「何をいまさら、揚げ足をとりやがって」と思う人もいるだろう。だから無理に読んでくれとは言わないが、興味のある人は一度見てちょうだい。そして正しいタイトルも知って欲しい。






では特に大きいと思った間違いをいくつか指摘してみよう。




1978年2月25日(411回)



←こちらは「8時だョ!全員集合の作り方」の巻末の放映リスト。
この1978年2月25日(411回)の「ドリフの母ちゃんが風邪ひいた」というタイトルだが、これは当時の新聞と照らし合わせると全く違うタイトルだったという事がわかる。



「ドリフの母ちゃんの風邪が燃えた」
これが当時の新聞に載っていた正式なタイトルである。
見てわかるように全然違う。


おそらくこの本を編集した人が「何か妙なタイトルだ、当時の間違いか何かだろう」というふうに思って書き直してしまったのであろう。しかし、このタイトルは実は大きな意味が隠れていた。

そもそも当時のタイトルの付け方は、その時の時事ネタから取るケースも多く、やはりこの回もそのケースに当てはまっていたのである。




←TBSの特別企画3時間ドラマ「風が燃えた」
「ドリフの母ちゃんの風邪が燃えた」が放送されてから9日後の3月6日の新聞である。


つまり「ドリフの母ちゃんの風邪が燃えた」というタイトルはこのドラマのタイトルとコントの内容を上手く照らし合わせて練りに練って考えられた物であり、単純な間違いでは無かったのである。

最も、そんな当時の事を今の人間が解るはずもなく、それがこの間違いにつながったのは仕方のないことでもある。だが、当時のスタッフの必死で考えたタイトルである。単純に書き換えてしまうのではなく、当時のままを載せるのが当時のスタッフへの本来の礼儀では無いだろうか。






1978年7月8日(430回)




←1978年7月8日「ドリフの花火のない夜に何かが起こる?」
一見すると何の変哲もないサブタイトルかも知れない。しかし、そもそも花火の無い夜なんて毎日じゃないか。
つまりそこが間違いなのだ。
この日のコントは花火のあがる夜に母ちゃんと子供達が巻き起こすドタバタ騒動。
正式タイトルは「ドリフの花火の夜に何かが起こる?」なのである。






1979年8月(485回)




赤丸で囲んだ所の日時を計算してみてくれ。
8月11日と8月25日は土曜日で正しいのだが、問題は8月19日!
前後から計算すると、19日は日曜日になってしまう。

つまり正しい放送日は8月18日なのである。







1981年1月3日(557回)





ズバリ、この日のタイトルは
「ドリフのマル秘大奥物語!!殿!新年の御挨拶を」

欄が小さかったので “を” が入らなかったんだろうか。

でもやっぱり私は正しいタイトルを書いて欲しかった。






1981年2月28日(565回)





巻末リストには 「ドリフの恐怖!呪いの幽霊船」 とある。
ここから想像できるであろうコントは、“ドリフが海を漂流して幽霊船と出会う” というような内容だろう。しかしこの “船” が “館” になったらどうなるか。 当然全く違うコントになってしまう。

そう、この日の正式なサブタイトルは 「ドリフの恐怖!呪いの幽霊館!!」 なのである。
きちんと書かないと全然違うコントになってしまうという一例である。








この他にも、ゲストが違っていたりタイトルがおかしかったり、備考欄のコントの記事が違っていたりと結構いろいろ見つかっています。
“志村版「金田一」の初回?” と書かれているところも本当は金田一コントじゃないし、あげていったらきりがない。
まあとにかく、目立った間違いでもこれだけ有るんですよ。

これを単なる揚げ足取りとして見るか、正しい情報として理解するかは人それぞれの自由です。
ただ、間違った情報のままで放置するのは忍びなかったのでこうして書かせていただきました。
果たしてどれだけの人がここを見てくれるかは解りませんが、当時のタイトルを考えたスタッフの方々への敬意を込めて、本の間違いを修正ペンで直しておくという礼儀があってもいいのではないでしょうか。





2004年5月9日更新

しかし先頃発行された第二刷ではこれらの間違いの大部分が訂正されました。これには驚いた!
こういう類の本が増刷される事自体非常に珍しいのですが、まさかその時に一個人の指摘部分を大幅に修正してくれるとは!言ってみるもんですね。これで完全に修正されたのか、まだまだ漏れがあるのか、いずれまた調べてみるのも良いかも知れませんね。

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